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診療関係2018-09-16

ワンちゃんネコちゃんの健康診断

ワンちゃんネコちゃんの健康診断は積極的に受けさせていますか?

定期的にさせている方もいれば、様々な理由でさせていない方も

いると思います。お勧めする側である獣医師の僕自身が、

実は健康診断をお勧めするのが正直苦手です。

元気な子に対して、オーナー様が特に希望していないのにあれこれ

検査を勧めることが、却って負担になってしまわないか不安だからです。

ですが、結局病気が見つかった時に、もっと健康診断を

勧めておけば良かったと後悔することがあります。

その時にもっと後悔しているのは、オーナー様自身だと思います。

ですから、後悔することがないように、今回は個人的に

お勧めする健康診断についてお話しておきたいと思います。

少しでも健康診断に興味を持っていただける

きっかけになればうれしいです。

今回のお話は、『画像診断の大切さ』と『健康時のデータの必要性』についてです。

年1~2回の血液検査をされている方は多いと思いますが

画像診断(レントゲン検査や超音波検査)までされている方は

少ないと思います。

画像診断がなぜ大切かというと、血液検査では『癌』を

見つけることが困難だからです。

診察で癌が見つかった時に、オーナー様から

『血液検査で癌は分からないのですか?』

と聞かれることが度々あります。

確かに、乳腺腫瘍やリンパ腫など一部の癌では、カルシウム値が上がっていることや、

肝臓や腎臓の癌ならそれらの数値があがっていることはあります。

しかし、実際は血液検査ではわからないものがほとんどです。

症状や、血液検査で異常が出ている時には、

かなり進行しているケースも多いです。

ですから、癌の早期発見のためにも、定期的な画像診断をお勧めします。

また、健康診断は、病気の早期発見の為でもありますが、

『健康時のデータを取っておく』という目的もあります。

いざ病気になった時に健康時のデータがあることで、

病気の診断、予後予測がスムーズになることがあります。

高齢からの定期健診も大切ですが、

健康な若い時からこそ健康診断をしておくことをお勧めします。

実際に、どんな間隔、内容で定期健診をするのかは、

良く相談しながら決めたいと思っています。


当院での健康診断に関して、内容や料金など気になる点があれば何でもお聞き下さい。

少しでも愛犬、愛猫との幸せな時間が長くなるようサポートが出来れば幸いです。


写真は、毎月定期健診に遠方から通ってくれているペキニーズのなちゅちゃんです。

健診後には毎回『今月も安心して過ごせる』といってもらえるのがうれしいです。

当然、病気を見落としてはいけないプレッシャーもありますが、

この子に何かあった時は、『もっと早く気付く事ができれば』と

後悔することはありませんし、少しでも早く病気を見つけてあげて、

積極的に治療を行っていくことができます。

出来る限りではありますが、今後とも精一杯サポートしていければと思っています。